ハンニバル シーズン3 第5話『コントルノContorno』
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ネタバレしています。まだの方はお気を付けください。
裏切られるウィル
ウィルは千代と共に列車でフィレンツェへと向かっていた。千代は元々ハンニバルの叔母の小間使いだったという。千代の両親が行儀見習いに紫夫人に預けたらしく幼少期からハンニバルと共に遊んでいた。千代はウィルに「どうしてフィレンツェにいると?」と聞いた。ウィルは「ボッティチェリだ。」とウフィツィ美術館の絵葉書を見せた。
その夜寝台車で眠るウィルは自分の顔に何かが落ちて来た感触で目を覚ました。すると目の前には無数の角に刺された千代の姿があった。いつもの幻覚だが下で寝ている千代を確認するといなかった。ウィルは千代のいる最後尾の車外へ行く。話をしていると千代はハンニバルの居場所を知っていたと言う。ウィルは「何故黙ってた?」と聞いた。千代は「こう言ったでしょ。暴力以外にも影響を与えられると…」とウィルにキスをする。そして「でも暴力しかあなたには分からない」と言うと突然ウィルを列車から突き落とした。線路の上に放り出されたウィル。そこへ黒い鹿の幻影が現れまるでウィルを導くかのように歩き出した。
因縁の再会
イタリアの地へとやって来たジャックは妻ベラの遺灰を川にまいていた。そして結婚指輪を川へと投げる。妻と出会ったその地で妻との別れをした。地元のパッツィ刑事に招かれ彼の家へ食事へ行く。パッツィ刑事は当局には内緒でハンニバルについての捜査を進めようとしていた。若く美しい妻に色々な物を与えてやりたいと言う願望や失墜した自分の名誉を回復したいと言う欲望もある。ジャックは「君は違法なゲームに手を出そうとしているな。俺もそういうゲームをして負けた。」と話した。
翌日パッツィ刑事は前任者の失踪とソリアート教授の失踪について”フェル博士”に話を聞きに行く。振り向いたフェル博士の顔を見てパッツィ刑事は彼がイル・モストロであると確信したようだった。もちろんそれをハンニバルが気が付かないわけがない。だがお互いに素知らぬフリをして会話を続けた。一通り事件の質問をするとパッツィ刑事は去ろうとするがハンニバルが「パッツィはあのパッツィ家?ご一族の礼拝堂にあなたそっくりな彩色陶板が。」と聞いた。パッツィ刑事はそうですと答え少し話をした後「何か思い出したら連絡を」と言って去った。
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やはり一枚上手のハンニバル
パッツィ刑事は警察にフェル博士はハンニバル・レクターだと言わず懸賞金目当てでとある場所へと電話を掛ける。そこでは「ヨーロッパからなら国際条約に違反する可能性がありますので…」と言われるが後から懸賞金をかけている人物から連絡が入る。それはメイスンだった。ビデオ通話で話をするメイスンとパッツィ刑事。メイスンは「懸賞金として300万ドル出す。生け捕りにし、質問はせず身柄を引き渡すのが条件だ。前金として10万ドル払う用意がある。前金として受け取るにはレクターのものだと確認できる指紋が必要だ」と言う。電話を切ったあと横にいたアラーナは「ハンニバルは彼を殺すわ」とメイスンに言った。パッツィ刑事はハンニバルの指紋をとる為パッツィ家の貴重な物を持ってハンニバルの仕事場を訪れる。そこで「この間の会話からきっとあなたがこれを見たいだろうと思って」とフランチェスコ・デ・パッツィが最後に着けていた鉄製のくつわを見せた。ハンニバルは驚き手袋をはめてそれを眺めた。そしてパッツィ刑事はハンニバルが後ろにいった隙に彼の指紋のついたナイフをとろうとするが逆に薬を嗅がされて意識が朦朧としてしまう。
処刑と復讐
ハンニバルはパッツィ刑事を台車に乗せると色々と話をしながら首つり縄を作っていた。「今日は何も食べてない。君の肝臓と腎臓は夕食に最適だろう。」とせっせと縄を結っていた。「私の質問に答えてくれるかな?警察が来ないのはメイスンに私を売ったから?」と聞いた。パッツィ刑事は朦朧とする意識の中で必死に頷く。ハンニバルは「私も懸賞金の番号に遊びでかけたんだ」と笑い首つり縄をパッツィ刑事にかけた。その時彼の携帯が鳴る。ハンニバルはパッツィ刑事の懐にあった携帯を取り出すと普通に「はい」と出た。相手はアラーナだった。ハンニバルは「アラーナ。あいにく今は取り込み中だ。タイミングが悪い。声が聞けて良かったよ」と言って一方的に切ってしまう。そしてパッツィ刑事に「さてどうする?臓物を垂らすか?」と言うと彼の腹にナイフを刺し縦に切り裂いた。そして台車ごと2階から突き落とすとパッツィ刑事は臓物を飛び散らせながら首つりとなってしまった。満足そうに見下ろすハンニバルだがそこにジャックがやって来ていた。ジャックはハンニバルを見つけると走り出す。ハンニバルは一旦は去ろうとしたようだがジャックを迎え撃つことにした。お互い警戒しながらタイミングを見計らう。今回はジャックの方が上手だった。音もなくハンニバルの背後に近づくと彼をガラスのショーケース目掛けて蹴った。何度も蹴ったり殴ったり、尖った錨を足に刺したりしながらハンニバルをボッコボコにしていくジャック。ハンニバルが「私が死んだら?」と言うとジャックは「俺は生きる」と言ってハンニバルを2階の窓から蹴りだした。だが悪運強きハンニバル。パッツィ刑事の死体に捕まり落下を逃れた。そしてずるずると下に着地するとその場から逃げて行った。
やっぱりパッツィ刑事は殺されてしまいましたね…。欲に目がくらんだのが良くないと思いますが最初から絶対ハンニバルに殺されると皆さん思っていた筈!ですがジャックが現れたことによりハンニバルはボッコボコにされたけど、悪運強すぎww次回は逃げたハンニバルをどのように追い詰めるのか、そして千代に列車から突き落とされたおバカさんウィルがどのように絡んでくるか楽しめそうですね。しかし今回のパッツィ刑事の死に様がすごすぎて…久しぶりにテンポよく楽しめた回でした。
hannibal season3 ep5
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Comment
周回遅れで、今ANXで「ハンニバル」を観ています。
「ハンニバル」は、ロールシャッハ・テストか万華鏡のように飛び散っていく血しぶき、ジョルジュ・デ・キリコの絵画のような人の気配が感じられない建物、画面の暗さ、BGMの少なさ、人の肉であろうことは分かっているけれども、余りに美しく調理され並べられた料理…、と独特の美意識、様式美のようなものが感じられて、例えば、スーパーナチュラルでモンスターが人の腹を貪っているのとは違う不気味さがあります。
万人がはまり役だと思っていたであろうアンソニー・ホプキンスの演技は、多少なりとも目つきなどで異常性を感じさせるものだったと思うのですが、マッツ・ミケルセンは何というか身体全体で不気味さを表している感じがします。ミケルセンとしては、ホプキンスとは違う解釈で臨むと、インタビューで話していたと記憶しています。
人間の精神には正常と異常の境目というのはないので、精神分析医が患者を診ているうちに、患者に感化されて病気になるということは珍しくない事だそうで、ウィルのように異常者である殺人鬼の気持ちになり切れるという才能があれば、それは深層意識において犯人と結びつくということですから、ウィルとハンニバルが殺しあわなければならないほどの苛烈でおぞましい愛をお互いに抱くのは当然なのでしょうね。凡人がよく口にするのは、「本当の私を分かってほしい!」ということですからね、ww…。
「ハンニバル」は映画の『ハンニバル』『ハンニバル・ライジング』そして『レッド・ドラゴン』の三つの物語を繋ぐ位置にあると思いますが、イタリアでパッツィ刑事を、腹を裂いた上、窓から吊るして殺すという場面は映画の『ハンニバル』とほぼ、同じですね。ただ、アンソニー・ホプキンスは初老のおじさんなので、時系列が分からなくなりそうで、混乱しました。それにしてもウィル、満身創痍ですよね。腹を刺され、切り裂かれ、千代ちゃんには列車からは突き落とされるわ…。笑っちゃう程の傷だらけ。そして、あれだけの惨劇にも関わらず、ウィルもブルームもクロフォードも生きている。ハンニバルのような精神異常は実際にはないという専門家がほとんどらしいので、登場人物の不死身さも嘘っぽい。(笑)
沙羅樹さん
コメントありがとうございます!
ハンニバルはあちらこちらでやっているから、結構ブログの記事を覗いてくださる方が多いのですが私は観てからだいぶ経ってしまったのでうろ覚えな部分が多いです。
でも皆さんのコメントを読んですぐにそのシーンが頭に浮かぶってのは何かすごいな~と思うんですよね。
このドラマはグロ苦手な私でも、映像が美しいと感じたので最後まで観ることができたのですがものすごい陰鬱ドラマだと思ってますw
当初はやっぱりハンニバル=アンソニー・ホプキンスというイメージが強かったのであんなスラッとしたおっさん(失礼w)でハンニバルのイメージ作れるかしらと思ってたけど今やハンニバルと言われると一番にマッツさんが頭に浮かびます。
それと同時にハンニバルとウィルの頭おかしいとしか思えない恋愛にも似た間柄も思い浮かびます(笑)
ウィルの特殊能力を考えるとハンニバルに同調してしまうのは時間の問題だったのでしょうね。
そんな自分を理解するウィルを求めるハンニバル、そしてハンニバルを求めてしまうウィルみたいな感じでしたよね~。
ほんとに、どんだけひどいことされても殺されそうになっても(いや、死なないw)ウィルはよく頑張ったと思います。
”ハンニバルのような精神異常は実際にはないという専門家がほとんどらしいので”
そうなんですか!あそこまで知的で狡猾で愛情深くて人食いで残忍で美しいってことですね!(笑)ていうのは冗談ですが、ああいうタイプは架空のものなんですね~。
また一つ勉強になりました~。ありがとうございます!